美人薄命の如し、若くしてこの世を去った大女優マリリン・モンローは
「何を着て寝ていますか?」というインタビューに対して『シャネルの5番』とセクシーな名言を残しています。
英語では香水をつけることをwear(着る)といいます。
欧米人が香水をつけるのは服を着るのと同じ感覚であり、ファッションセンスのように、自己表現と考えています。
日本人の多くは何も香らないのを「良し」とする傾向がありますが、欧米人は香りによる個性をとても大事にします。
初めてあった人に対する第一印象はおよそ10秒前後で決まるそうです。
情報の多くは視覚を通してインプットされます。
「見た目」は個人を評価する上で大部分を占めてしまいます。
気の毒にも「強面の気弱な人」はとても損をしてしまいます。
視覚情報に比べると嗅覚情報の占める割合は少ないと言われていますが、それは日本人が香りの自己表現に慣れていないからではないかと思います。
香りをうまく使いこなすことで、「こう見られたい」「こう思われたい」という自分を印象づけることができます。
活発そうに見える人から「甘いフローラルな香り」が漂えば、「意外とおしとやかなんだ」と思ってもらえるでしょうし、「ふわふわしている」ように見える人からシプレー系の香りがすると「意外と落ち着いているんだ」と思ってもらえます。
そして何より好きな香りに包まれていると、自分自身が癒され、前向きな気持ちになれます。
なりたい自分に近づくことができます。
日本人は「皆同じ」が好きな国民です。
ファッションからメイクに至るまで、流行に載せられ、個性が感じられない方も多く見受けられます。
人と同じという安心感は捨てがたいものがありますが、すべてが同じではせっかくの個性が死んでしまいます。
せめて香りぐらいは流行に踊らされずに、オンリーワンでありたいものです。
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