水蒸気を利用して香りを取り出す方法は、古代エジプト時代まで遡ることができます。
もっとも現在のように液体として抽出されていたのではなく、湯気から立ち上る香りを布などにしみ込ませるといった原始的な方法です。
古代エジプト時代はミイラ作りが盛んに行われましたが、体を包む布にはこの香りをしみ込ませた布が用いられました。
香りは神聖なものとして扱われていたこともありますが、腐敗防止としての役目も重要でした。
精油の多くは水蒸気蒸留法によって抽出されますが、ジャスミンなど熱に弱い花はこの方法が向かないため、溶剤を使ったアブソリュートという方法で抽出されます。
詳しくは精油の副産物ヒドロラーテをご覧ください。
アブソリュートは鉱物系溶剤を使って化学的な方法で抽出されます。
この方法が開発されるまでは、『油脂吸着法(アンフルラージュ)』が行われていました。
牛脂や豚脂などに花びらを並べていきます。
何度も花を取り替え、脂に香りをしみ込ませます。
そして脂が香りでいっぱいになったらアルコールで溶かします。
アルコールを揮発させたあとには精油が残ります。
とても手間のかかる作業で、現在は商業的には行なわれていません。
脂は香りをよく吸収します。
皆さんもご経験があると思いますが、焼肉など脂っこい料理のあと、髪に臭いが染み付いていることがあります。
髪の油分が香りを包み込んでしまっているのですね。
動物好きの人は気にならないかもしれませんが、犬や猫の臭いは気になるものです。
全身が毛で覆われている動物はそれだけ臭いを閉じ込めてしまっているからかもしれません。
かといって人様のちがい、毎日ペットのシャンプーは重労働!
そこでお勧めなのが、精製水で5~10倍に希釈した無水エタノールに精油を数滴たらしたものをスプレーしてブラッシングしてあげてください。
ペットの精油としてレモングラスがよく使われています。
これはノミの予防にも良いようです。
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