街にクリスマスソングが流れ、ウインドーを飾るディスプレイがクリスマス一色になると、なんだか心がウキウキしてきます。
クリスマスはイエス・キリストの生誕を祝う、れっきとした宗教儀式ですが、キリスト教から仏教まで何でもありの日本人にとっては一大イベントのひとつという感があります。
クリスマスと関わりの深い精油があります。
ベツラヘムの馬小屋で生まれたばかりのキリストのもとに、東方から三人の賢者が三つの贈り物をもってやってきます。
ひとつは黄金、そして残るふたつは没薬(もつやく)と乳香(にゅうこう)という香料です。当時の香料は黄金と同じぐらいの価値をもっていました。
黄金は現世の王を、没薬は医師を、そして乳香は神を象徴するといわれおり、キリストは自らの手で乳香を選びました。
乳香はフランキンセンスと言われ、語源は「ほんとうの薫香」を意味する古いフランス語です。古代から用いられている香料で、紀元前14世紀を生きたツタンカーメンの墓が、現代になって発掘されたとき、一緒に埋葬されていた香壺からは、遥かなる時空を超えて乳香の香り立ちがしたそうです。
没薬はミルラといわれ、古くから宗教儀式に欠かせない香料です。腐敗防止剤としてミイラ作りにも使われていました。ミイラの語源はミルラに由来するといわれています。
両者はともにカンラン科の植物の樹脂から採れる精油です。
木の幹をナイフなどで傷付けると、樹液を出して傷を塞ごうとします。植物にとって樹液は自ら創生する傷薬であり包帯の役割をします。
ミイラ作りに用いられたことからわかるように、抗酸化、抗菌にもすぐれた威力を発揮します。また、皮膚の炎症を鎮め、肌細胞の生まれ変わりを助ける効果があり、古くはスキンケアとしても用いられていました。
炎症による痛みやただれを好転してくれますので、あかぎれ、しもやけ、風邪でのどや鼻がひりひりするときなど、冬に出番の多い精油です。
香りは?
一言で言えば、瞑想的な香りとでもいうのか、かなり個性的な香りです。単独での使用はあまりお勧めしませんが、どの系統の香りとブレンドしてもそれなりに調和がとれます。
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