アロマ歳時記

香りの不思議Ⅱ(前編)

香りの好みは千差万別です。

一般的に好きな香り嫌いな香りには反応が大きのですが、好きでも嫌いでもないようなものは、香っていることさえ気づかないことがあります。

人に対する感情も同じようなもので、好きな人、嫌いな人の行動は気になって仕方ないのに、どちらでもない人に対しては、よく言えば空気のような存在、悪く言えば関心がないというのでしょうか。

嗅覚は反応の早い器官でもありますが、順応性の高い器官でもあり、芳香も異臭も感知するのは速いわりに、慣れるのも速いのです。

現在社会に生きる私たちは嗅覚によって危険を察知するということは少なくなっていますが、毎日使うガスはこの反応を利用したものです。

もともとガスは無臭ですが、あえて異臭をつけてガス漏れを感知するようになっているようです。

一方、家のにおいや体臭など、毎日そのにおいにされられているうちに順応してしまい、なんの反応も示さなくなります。

美人も3日見たら飽きるが、醜女も3日見たら慣れるように、好きな香りもそればかり嗅いでいると飽きてきて、場合によっては疎ましくなることがあります。(後編は11月21日火曜日)

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2006年11 月17日 (金) カテゴリー: アロマの心得 | 個別ページ | コメント (0)

精油の選び方

精油は芳香浴だけでなく、キャリアオイル(ホホバオイルなど)で希釈してマッサージに使用したり、入浴剤のようにバスタブに入れるなど経皮吸収でも活用しますので、香りだけでなく品質もものすごく重要です。

品質の良い精油の購入のポイントは?

【どこで買うか】

精油はアロマ専門店、薬局、バラエティショップなどで売られています。

メーカーによって香りも違いますので、最初はお店で香りを確認して買うのが良いです。

お店によってはフレグランスオイルやポプリオイルと一緒に扱っていることもありますが、これらは人工的に作られた『香りのオイル』で精油とは違います。

「Essential oil」と表記されているものを購入してください。

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【値段で見極める】

精油の価格はさまざまなのですが、値段の違いは抽出量や抽出工程によって異なります。

植物から抽出される精油は、原料となる植物によって採れる量が違います。

果皮から抽出されるオレンジやレモンなどの精油は比較的多くの量が採れますが、バラやネロリ(オレンジフラワー)など花から採れる精油は大量の植物からわずかの量しか採れません。

たとえば、バラの花5キロからわずか1mlの精油しか採れません。

オレンジの精油もバラの精油も同じ価格というのはありえないことです。

バラやネロリなど特別価格の高い(バラの場合1ml(20滴)で3000円~5000円)精油もありますが、多くのものは1本(10ml)1500円~2500円前後で販売されています。

この価格を目安にされたらほぼ間違いのないものが手に入ります。

【慣れてきたら】

いろいろなメーカーのものを使い自分にぴったり合うものを見つけるのも楽しいものです。

そのときの品質の目安となるのが表示です。

学名、原産地、抽出部位、栽培方法などを参考にされると良いです。

精油は雑貨として輸入されますので、成分の明確な基準がありません。

そのため、日本に入ってくる精油の中には品質の悪いものもあります。

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最近はネットでの販売も多く見受けられますが、ネットで購入する場合は香りを確認して購入することは出来ないので、一度にたくさん買わずに香りの違いがわかりやすい、ユーカリやラベンダーなどで香りの傾向を確かめると良いです。

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2006年11 月 6日 (月) カテゴリー: アロマの心得 | 個別ページ | コメント (2)

香りの達人

精油には産地による格付はあります。

ゼラニウムの精油はレユニオン島(インド洋に浮かぶ島でフランスの海外県)で採れる精油が最高品質といわれています。

同様にサンダルウッド(和名白檀)は南インドカルナータカ州のマイソール地方。

ラベンダーは南フランスグラース地方の高地で採れるものが良いといわれています。

そして産地だけでなく、どういう工程で抽出したかによって、香りも違いますし、当然価格も違ってきます。香りの違いは精油に含まれている生化学成分の違いに由来しています。

そのため、品質の良いものは香りだけでなく、精油のもつ効果にも違いがでてきます。

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さらにややこしい話ですが、同じ品種の植物であっても産地によって含まれる成分が大きく異なるものがあり、それはケモタイプと言われています。

たとえば、ローズマリーの場合、リナロール成分を多く含むもの、カンファー成分を多く含むものなどがあり、同じ品種のローズマリーでも別々の精油として扱われています。

香りを表現する言葉は豊富な語彙をもつ日本語でもそれほど多くはなく、しかも私の文書力ではとても細部までお伝えすることはできません。

香りは言葉ではなく感覚なのです。

これからアロマテラピーを始めようと思うっている方にお願いしたいのは、最初は高品質の精油を使っていただきたいのです。

最初に本物を知ることによって感覚的に良い悪いの区別ができるようになります。

本物の見分け方は?

メーカー、お店、値段いろいろ区別する方法はありますが、基本的な選び方については次回のページでお伝えします。

たかが精油されど精油なのです

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2006年10 月 6日 (金) カテゴリー: アロマの心得 | 個別ページ | コメント (2)

香りの創造

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アロマテラピーの醍醐味は精油をブレンドして、香りを創造していくところにあります。

イメージどおりの香りになることもあれば、まったく想像していなかった香りになって「新たな発見!」と思うこともあり、それがまた楽しいところです。

基本的にはどの精油をブレンドしても大して失敗することはありませんが、精油も人間と同じで、声の大きい(香りの強い)ものもあれば、控えめなものもあり、種類よりも分量が腕の見せどころになります。

ブレンドに慣れてくると、自分のイメージにあった「世界で一つだけの香水」を作るなど、香りの世界がどこまでも広がっていきます。

とはいっても最初は「何をどうすればいいかわからない~」という方のために…

ビギナーにおすすめなのは、フローラル(ラベンダー、ゼラニウムなど)、シトラス(オレンジ、レモンなど)、ウッド(ユーカリグロブロス、ジュニパーなど)、ハーブ(ローズマリー、ペパーミントなど)の香りをそれぞれ1種類づつお持ちいただいて、TPOに合わせて使うとよいです。

【アロマライトを使った芳香浴のブレンド例】

◇しゃきっと目覚めたい朝すっきり爽やかペパーミント…1滴元気の出るオレンジ…2滴頭の回転をよくするローズマリー…2滴

◇午後のひととき 華やかな香りのゼラニウム…2滴 お部屋の浄化ジュニパー…2滴

◇ぐっすり眠りたいとき お休みの定番ラベンダー…2滴、頭脳労働の疲れを癒すレモン…2滴

【種類別特徴】

フローラル… 花を見て心が和むように、気持ちを穏やかに優しくしてくれる女性特有のトラブルに効果あり

シトラス… 太陽の光を浴びて育つ果実の精油は気持ちを明るく、元気にしてくれる 消化器官に働きかけ、生きる力を与えてくれる

ウッド… 森の香りは心をクリアにし、チャレンジする勇気を与えてくれる心も身体も浄化し、自然治癒力を高めてくれる

ハーブ… 薬草としての歴史をもつハーブ類は足りないものを補い、行き過ぎたものを抑えバランスを整えてくれる

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2006年9 月28日 (木) カテゴリー: アロマの心得 | 個別ページ | コメント (4)

バランス感覚

「バランス感覚の良い人」というのが私にとって最高のほめ言葉だと思っています。
心も身体も平常でいることは結構むずかしいです。
心と体のバランスが乱れると体にさまざまな異常が出てきます。
これには自律神経が大きく影響していますが、日々の生活の中で自律神経は常にストレスにさらされダメージを受けています。
アロマテラピーは香りによって本能的な部分をつかさどっている大脳辺縁系に働きかけ、自律神経の働きを正常な状態に戻す手助けをしてくれるものです。
アロマテラピーの楽しみ方のひとつが芳香浴。
ティッシュやコットンに精油を垂らし、その香りを楽しむといった手軽な方法もありますが、アロマポットやアロマライトなどを使ってお部屋を香らせる方法がよりお勧めです。
芳香浴を楽しんでいる方から、「自分でやるとどうもアロマ的な香りがしない」と言われ、どんな風に使っているのか聞いてみたところ、1種類の精油を使っているということでした。
もちろん1種類でもかまわないのですが、精油はブレンドするほど、複雑な香りになって面白いです。2種類以上の精油をブレンドしてみてください。
精油どうしの相性はありますが、あまりこだわらずにいろいろ試してみて、自分にぴったりくる香りを見つけてください。
ブレンドのコツはひとつひとつの精油の香りを良く確かめ、ブレンドしたときの香りを頭の中で想像してみる。

ここで必要なのはバランス感覚かもしれませんね。
アロマポットやアロマライトはアロマテラピーの専門店で売っています。
受け皿にお湯と精油を入れ、アロマポットはキャンドルで、アロマライトは電熱で水を蒸発させ香らせるものです。
購入のポイント。
①受け皿の大きいものが使いやすい。
②アロマポットはキャンドルを使うので、香り立ちは早いが、空焚きや火の元の注意が必要。日常的に使うならアロマライトがお勧めです。

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2006年9 月 7日 (木) カテゴリー: アロマの心得 | 個別ページ | コメント (4)

香りの不思議

アロマテラピーの仕事をしていると、
「ストレスを解消する精油(エッセンシャルオイル)は何?」
「ぐっすり眠れる精油は何?」と聞かれることがあります。
教科書どおりに「ラベンダーとかベルガモットなんか如何ですか」とお答えすれば良いのかもしれませんが・・・

「ご自分で精油を嗅いでみて、これと思うものがあなたにとってストレスを解消してくれる香りですよ」と答えています。
それで納得してくれる人もいますが、「不親切だな」と思われているかもしれません。
むしょうに酸っぱいもの、甘いものがほしくなるときがありますが、それは体が欲しているからと言われます。
香りも同じではないでしょうか?
嗅覚は好み(嗜好性)の強い感覚であり、情動や記憶と結びつきの深い感覚器です。
香りを通して、ご自分が歩んできた人生や、今の心の状態を見つめなおす。
そんなゆとりの時間を持っていただきたいと思います。
人間には五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・感触)が備わっていますが、日常生活では目と耳から入ってくる情報が大半です。
使わない感覚器はその機能が次第に衰えていってしまいます。
目や耳から入ってくる情報だけでなく、香りを通して季節の移り変わりに心寄せる。
そんな贅沢な時間がゆとりの人生につながるのかな・・・

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2006年8 月30日 (水) カテゴリー: アロマの心得 | 個別ページ | コメント (4)

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