アロマ歳時記

秋の香り

Kinmok1_2 秋の香りと言えば何を連想するか?

人それぞれだと思いますが、私にとっては「金木犀の香り」です。

70年代にかけて、トイレ用芳香剤で多く使われたことで、「トイレの香り」と言われることがあり、とてもガッカリです。

人の都合でマイナスのイメージを植えつけられてしまい、花に申し訳ないよう気がします。

本物の花の香りは、甘さのなかに、爽やかさを含んだ、すっきりとした香りです。

香りが強いため、どこからともなく秋風にのってきます。思わず深呼吸したくなります。

この花を白ワインに3年漬け込んで醸造した、桂花陳酒(けいかちんしゅ)は香りと甘さで女性に人気のカクテルです。

楊貴妃が好んだお酒と言われています。

白檀でできた宮殿に住み、丁子を口に含んでいたという逸話が残されていることからも、妃は香りの強いものがお好きだったのでしょう。

キンモクセイの花から抽出した精油も販売されています。

ただ海外の精油メーカーで見かけたことがないので、日本人向きに開発されたものかもしれません。

アブソリュート(溶剤抽出法)で、高価な精油のようですので、あまり一般の方にはお勧めでありません。香り自体はやはり本物の香りとは隔たりがあります。

これはどの精油にも言えることですが、精油は親油性のある成分が抽出されたものです。

水溶性の成分は抽出の過程で分けられてしまいますので、その植物の全ての、香りの要素を持っているわけでないのです。

そして、生きた植物の香りの成分は一日の中でも変化していきます。

植物の香りと精油の香りは必ずしも同じではないのです。

香りを手軽に楽しむためには精油を使ったアロマテラピーは最適な方法ですが、四季折々の花の香りは、生きた植物で楽しみたいものです。

2009年10 月 6日 (火) カテゴリー: 歳時記 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

褒めること

四柱推命の鑑定は生年月日をもとにその人のもって生まれた運勢や、宿命による生き方の癖を鑑定して、不運を避ける方法や開運のためのアドバイスをしていきます。

081106某所で鑑定の仕事をさせていただいていますが、人それぞれ様々な悩みを抱えて来られます。
初めてお会いした人に、人に言えないような悩みを打ち明けてもらい、こちらの話を聞いてもらうためには信頼関係を築く必要があります。

鑑定の第一歩は褒めることから始まります。
大人になると、人から褒められる機会が少なくなりますが、褒められることは自己形成の中で重要なことです。
相談者の中には張り詰めていた心のタガが緩むのか、泣き出してしまわれる方も多く、褒められることによって、頑張っている自分を再認識しておられるのでしょう。
悩める子羊たちは、悩み続けているうちにすぐそこにある出口を見落としてしまいます。
悩みの淵の出口を照らすのは自信です。
人としての欲求を実現することで自信が出てきます。

人間の欲求には段階があります。
この説を提唱したのが、アメリカの心理学者アブラハム・マズロー。
氏は『人間の欲求はピラミッド状の5つの段階になっており、底辺から始まり1段階目の欲求が満たされると、もう1段階上の欲求へと徐々に満たされていくように動機付けられている』と定義づけています。

一生懸命がんばっているけれど、思い通りの結果につながっていない人、悩みの淵で立ち止まってしまっている人は、褒めることで自信を取り戻すことができます。
人から褒められることを期待するより、まずは自分で自分を褒めてあげましょう。どんな些細なことでもいい、一日一度自分で自分を褒めてあげることを習慣にしましょう。

【マズローの欲求段階説】
[1]生理的欲求(食や睡眠、排泄といった生存のための欲求)
[2]安全の欲求(住居や衣服など自分の身を守る、不安を取り除き安定したいなどの欲求)
[3]社会的欲求(他者と関わりたい、同じようにしたいという帰属欲求と、愛されたいという愛情の欲求)
[4]自我・自尊の欲求(尊敬されたい、認められたいといった欲求)
[5]自己実現の欲求(自分の能力や可能性を発揮し、自分を向上させたい、充実した人生を送りたいといった欲求)

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2008年11 月 6日 (木) カテゴリー: 歳時記 | 個別ページ | コメント (0)

ロハスな生き方

先日、岐阜県可児市にある『花フェスタ記念公園』に行ってきました。
この公園は、平成7年に開催された「花フェスタ'95ぎふ」の会場の跡地に、「バラでつながろう」をコンセプトに「花の都ぎふ」を象徴する場として生まれ変わりました。

080410園内には約7,000品種、60,000株のバラが植えられており、世界でも有数のバラ園です。
6月のバラのシーズンともなると、園内は文字どおりバラ色にうめつくされ、バラの香りに包まれるそうです。バラ好きでなくとも、一度は訪れてみたい場所です。
花フェスタ記念公園

同じ園内に『ターシャの庭』があります。
ターシャ・テューダーは日本にも多くのファンをもつアメリカの絵本画家であり、ガーデナー(園芸家)です。
90歳を越えた今も、アメリカバーモンド州で、彼女の息子が建ててくれた家にひとりで住み、家を取り囲む広大な庭に季節折々の花を育て、一日の大半を植物の世話をしながら生活しています。
電気や水道といった近代設備は最小限に留め、使い込まれた家具や道具だけが置かれている本当に質素で素朴な家です。
華やかさや便利さはなくとも、ターシャが心地よいと感じるものだけに囲まれた生活がそこにあります。人生をありのままに楽しみたいと思う人々にとって憧れの暮らしです。

近代文明社会に生きる私たちは、便利な物を使いこなし、生活の質を高めているようですが、実は物に振り回わされているような気がします。ターシャの世界には何もないことの贅沢があります。

ターシャは言います
『私は90歳になった今も、バラの専門家になりたいと思っています。
専門家になりたい、なりたいと夢を追い続けるのが楽しいの。
人はだれも、すべての答えを知る事は決してできません。
だからもっと知りたい、もっと極めたいという夢には限りがないのです。
もっと学びたいという夢に向かって歩む楽しみは、常に持ち続けられるのです』

人生いつもスタート地点なのです。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2008年4 月10日 (木) カテゴリー: 歳時記 | 個別ページ | コメント (1)

ゆく年 くる年

今年を象徴する漢字が発表されました。
次々と発覚する食品表示の偽装を反映して「偽」だそうです。

Joya_kane今年は丁亥の年でした。
丁(ひのと)は五行では灯火にあたります。
亥は水です。
丁は暗闇を照らす役割があり、これまで闇に葬られていたことが、一気に噴き出した感があります。
そして、水によって浄化されました。

来年は戊子年にあたります。
戊(つちのえ)は山を象徴します。
そして子は水を象徴します。
地下水を湛えた山は生を育み、実りをもたらします。
来年は実り多い年になることを祈ります。

今年一年おつきあいいだだき、ありがとうございます。
みなさまどうぞよいお年をお迎えください(香崎朱里)

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年12 月27日 (木) カテゴリー: 歳時記 | 個別ページ | コメント (0)

お盆の香り

0809obon宗教心が希薄な日本人でも、年に一度、自分が仏教徒であることを再認識し、自分のルーツを省みる時期でもあります。
仏様へのしつらえは各宗派や地域によってことなりますが、どんな場合でも欠かすことができないのが、花立、燭台、香炉の三具足〔みつぐそく〕です。ちなみに五具足〔ごぐそく〕は花立と燭台が一対になっています。
古代より香りは儀式と深く結びついていたことを、このブログでも何度か紹介していますが、仏教では香りは仏様の使いであり、仏様の食事と考えられています。
仏教発祥の地、インドの神話にはガンダルバという香りを食べる神様がいます。神話の中では子授けの神様として描かれているのですが、香りのもつ催淫効果を神格化して表現しているのだと思います。
仏教儀式の中で、香りと宗教の関係をみるとき、わかりやすいのが「香典」です。今では金銭を供えるのが一般的ですが、本来は字のごとく「香りを供える」ことでした。
生を終えてから生まれ変わるまでの期間が四十九日あるとされ、この間は香りによって養われ、清められる時期とされています。この間は「焼香」を絶やさないようにします。
「焼香」は葬儀では「抹香」を、その後は「線香」が用いられます。「焼香」の仕方も宗派によって違いがあるようですが、右手で香をつまみ(もしくは手にもち)、額におしいただき、香炉にくべる(立てる、置く)これを1回~3回繰り返すというのが一般的なようです。この回数には意味があって、一度目は仏への礼拝、二度目は精神修行、三度目は信仰心を表わしているそうです。多くの人が用意されている香を使いますが、本来は持参した香で焼香するのが正式なようです。
「香」には、沈香、白檀、丁子、桂皮などさまざまな原料が用いられており、多くの香料がアロマテラピーの精油と共通しています。現在ではラベンダーの香り、シトラスの香りといった線香も売られています。これらを邪道というつもりはありませんが、日本人としての遺伝子がそうさせているのか、私自身は昔ながらの香木を使ったお線香の香りが癒されます。
高級な「香」といえば沈香や白檀を用いたものですが、沈香の中でも最高級品を「伽羅」といいます。江戸時代には「伽羅」は最上級のほめことばとして使われていました。
日ごろはご無沙汰気味のご先祖様を、せめてお盆ぐらいは上質の「香」でお迎えしてはいかがでしょう。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年8 月 9日 (木) カテゴリー: 歳時記 | 個別ページ | コメント (0)

春を告げる梅の香り

梅は春を告げる花の代表であり、常緑の松、竹と並んで慶事を象徴しています。
御所には「左近の桜」「右近の橘」が植えられていますが、もとは桜ではなく梅が用いられていました。
梅は渡来植物であり、今風に言うならば、唐からの輸入品ですので、自邸の庭に梅の木があるということは、身分の高さの証しであり、貴族の中でもさらに限られた人にしか許されていませんでした。
0214aromaume 誰でも春の訪れは心浮き立つものですが、「もののあわれ」と「はかなさ」に美意識を見出していた平安王朝の貴族にとって、自庭に可憐に咲く花と馥郁(ふくいく)たる香りに春を感じることは、ごく限られた特権階級の中で生きているという証しであり、梅は彼らにとって特別な花だったのです。
学問の神様で知られる菅原道真も自庭の梅を愛でることができる一人でしたが、藤原家の陰謀で九州大宰府に左遷されてしまい、再び都の土を踏むことなくこの世を去りました。
東風吹かば 匂いおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ の歌は遥かに遠い都と過ぎ去った雅な日々への断ちがたい想いが込められています。
※東風=こち

梅花の香りはジャスミンのような甘い香りのなかに、清々しい爽やかさが漂います。
「清楚」という言葉は、この花のためにあるのではないかと思うのです。
残念ながら梅花の精油はありません。
アロマテラピーは欧州が発祥ですので、西洋人にとって梅は花より実を楽しむものだったのかもしれません。
もし梅の香りを知らないという方は、大げさでなく、人生の楽しみを逃しているとしか思えません。
関西にも梅の名所はたくさんありますので、ぜひ本物の花の香りを楽しんでください。
写真;中山寺梅林公園
阪急電車宝塚線「中山」駅下車、目と鼻の先

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年2 月14日 (水) カテゴリー: 歳時記 | 個別ページ | コメント (2)

アロマ歳時記。スタートします

この世の中で一番不思議なもの…
それは人の心かもしれません
心が身体に与える影響、心が及ぼす行動
心のあり方が生きかたを導いているのかもしれません。

何万年の永きにわたって、人は自然の中で自然の恵みを甘受し、
自然と共存して生きてきました。
現在のような無機質な環境の中での生活は人類の歴史上、ここ百年余のことです。

文明という都合の良い言葉を言い訳に、
生態系を狂わし、自然環境を破壊してきた結果、
私たちを待っていたのはストレス社会でした。

ストレスに良いと言われているアロマテラピー。
アロマテラピーのHOW TOを紹介したページはたくさんあります。

そういった紹介は他にお願いするとして、
このページでは、
アロマを縦糸に、そして折々の季節や生活の中の様々なシーンを横糸にして、個性ある生きかたを紡いでいきたいと思っています。

人はびっくりするような力を秘めています。
しかしその多くは使われることなく眠ったままです。
そんな潜在能力を引きだし、キラリと光る女性を目指しましょう。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2006年8 月28日 (月) カテゴリー: 歳時記 | 個別ページ | コメント (0)

アバウト

最近の記事

  • 精油のお話~イネ科の精油~
  • 秋の香り
  • お顔のエクササイズ
  • 化学を楽しむ
  • エコなマッサージ
  • 香り美人
  • 植物の力
  • 髪にいい精油
  • アロマチックな香り
  • 肌メタボ (メタボ肌)
フィードを購読
Powered by Typepad