アロマ歳時記

レモン

香りの好みは過去にその香りを経験しているか、その香りにまつわる記憶が楽しいものかどうかということも香りの好き嫌いにつながります。また過去に嗅いだことのない香りはいい香りとは思えないようです。
精油の中には日常生活では嗅ぐことのない香りをもつ精油がたくさんあります。
そのためか最初のうちはどれも変な香りと感じる方もおられますが、嗅ぎなれてくるとそれぞれの個性が感じられ香りの世界が広がって楽しくなります。

0907lemonいくら好きな香りでも同じ香りばかり嗅いでいると香りが疎ましく感じられることがありますが、オレンジ、レモンなど柑橘系は万人向きで飽きのこない香りです。
ちなみに精油の中には、レモン以外にレモン様の香りのする精油があります。
インド料理でよく使われるレモングラスやシトロネラは本家のレモンより強いレモンの香りがします。
レアバリュー(希少価値)な精油でもある、メリッサ(レモンバーム)はフローラルな香りの中にレモンの香りがあり、どこか懐かしい香りがします。
ユーカリの一種であるレモンユーカリはレモンの香りと木の葉の香りを合わせ持つ不思議な香りです。

レモンの精油は循環器系に対する強壮作用があります。血行を促し、毛細血管を強くし、高い血圧を正常にするのに効果的です。海外では糖尿病の治療に使われてきた経緯もあります。
また免疫機能の向上・殺菌力には定評があり、花粉症や感染による呼吸器系のトラブルの改善に対して使いやすい精油です。
頭脳労働のよる脳の疲れを回復してくれますので、受験生をはじめ、テクノストレスに最適ですが、慢性的な偏頭痛をお持ちの方は一度芳香浴を試してください。

昔からレモンの輪切りで顔をパックするなど、セルフエステとしても利用されてきたレモンですが、皮膚のターンオーバーを促し、血行を促進して肌にハリをもたせ、くすみを取る効果があります。夏の強烈な光線で痛めつけられたお肌のケアに役立ちそうですね。
また、素足にサンダル、ペティキュアが夏の定番でしたが、塗りっぱなしにしてはいませんか。レモンは傷んだ爪の回復を助けてくれますのでお顔だけでなく、体全体をケアしてあげてください。
フレッシュレモンを使うのも良いですが、思い立ったときすぐ使えるレモンの精油を常備しておくと便利ですよ。
(注)精油は原液を直接肌に塗布できません。スキンケアで使う場合は植物油(マッサージ・美容用)などで2%以下に希釈して使ってください。

旬の食材ブログ(HANADANGO)でも、レモンのお話いろいろ紹介しています。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年9 月 7日 (金) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

サイプレス ギリシャ神話の植物

0830vvg日本の風景といえば「美保の松原」に代表されるように松林が一般的ですが、ヨーロッパの風景画には糸杉がよく登場します。
巨匠フィンセント・ファン・ゴッホは糸杉のある風景をよく描いています。

糸杉といってもヒノキ科の植物で「サイプレス」「セイヨウヒノキ」と呼ばれています。
サイプレスの語源になったのが、ギリシャ神話に登場する美少年「キュパリッソス(サイプレス)」。
オリンポス十二神の一神「医術の神アポロン」に可愛がられていた彼は、動物好きの心優しい少年でした。ある日、森の中で槍投げの遊びをしていたとき、その槍が一頭の牡鹿に命中してしまいました。その牡鹿こそキュパリッソスが大切に育てていた牡鹿だったのです。大切な牡鹿を失った彼は、自分も死んでしまいたいと嘆き悲しみました。あまりの苦悩を哀れんだアポロンは彼を糸杉の姿に変え、永遠の哀悼をもたらしました。そこから糸杉はサイプレスと呼ばれるようになり、哀悼の木として墓地のそばに植えられるようになりました。一説にはキリストが背負った十字架はこの木で作られたとも言われています。

0830syplesサイプレスの液果(水分を多く含む果実)からはすっきりとクリアな香りの精油が抽出されます。
この精油の香りは、ネガティブに傾きかけた心を前向きにしてくれ、植物が大地に根付くように心を安定させてくれます。
最も顕著な効果は体液バランスの調整。
浮腫をはじめ、セルライトから発汗まで、水分の過剰な状態を好転させるとともに、水分の過度の喪失を抑制します。
また血管の収縮を助ける働きをしますので、静脈瘤や毛細血管の強壮に役立ちます。

ウッド系ではありますが、女性ホルモンの働け、月経前緊張症から更年期障害まで月経関連のトラブルを助けます。
女性ホルモンバランスの調整と合わせて、発汗、イライラ、不安といった更年期特有の諸症状にはもってこいの精油です。

そして女性だけでなく、男性にとってうれしいことは髪の育毛を促すことです。過剰な皮脂を浄化してくれますので、皮脂による毛穴のつまりを取り除き、健やかな髪の成長を促します。
クリアな香りとともにデオドラント効果があるので、男性用の香水によく使われています。

アロマテラピーといえば、女性のイメージがありますが、最近では「男のアロマ」もブームの兆しが見えています。香りによって癒されるのに性別は関係ありません。
男性にもアロマテラピーを楽しんでもらえたら嬉しいです。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年8 月30日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (1)

ゼラニウム

Geranium01ヨーロッパを旅された方は、しばしば赤いゼラニウムが窓辺を飾る光景を目にされたのではないかと思います。中世のヨーロッパ人はゼラニウムには悪霊を家に寄せ付けない力があると信じ、家の周りにこの植物を植えていたようです。
「ゼラニウム」はとてもたくましい植物で、我が家のプランターでも年がら年中赤い花を咲かせています。一般的に園芸用のゼラニウムは「フウロソウ属」の植物で、精油抽出に用いられる「ゼラニウム」とは別の植物です。
「ゼラニウム」はくさいと言われる方は、きっと園芸用の「ゼラニウム」のことを指しておられるのだと思いますが、アロマテラピーで使われるのは「テンジクアオイ属」の植物で園芸店では「センテッド(匂い)ゼラニウム」という名前で売られています。
その香りはバラをさらに甘くしたような香りです。それもそのはずゼラニウムはバラの香りを特徴づけるゲラニオール(アルコール類)を多く含んでいます。

ゼラニウムの精油を一言で言うと、美と健康と願う女性の応援隊長。
ゼラニウムはホルモン系の働きを正常にする効果があると言われており、PMS(月経前緊張症)、月経困難症から更年期障害まで女性特有のトラブルを改善してくれます。
またリンパ系の働きを刺激し、体液の滞留を改善するので、むくみにも効果を発揮します。
知らないうちにできた打ち身による青あざにはキャリアオイルで希釈したこの精油を塗布すると早く消えます。
Geranium02体に対する作用もさることながら、ゼラニウムは肌を浄化し、美肌のための精油でもあります。乾燥肌から脂性肌まですべての肌タイプの人に適していて、健やかな肌づくりを補ってくれます。

精油の中でもフローラ系の精油はバラやネロリなど高価な精油もあり、手ごろな価格のものはあまり多くないのですが、ゼラニウムは2500円前後と手ごろな精油です。
ゼラニウムのもうひとつの活用法としては「虫除け」です。これからのシーズン夏祭りや花火大会など夜に野外に出かける機会も多いと思いますが、そんなときゼラニウムの「虫除けミスト」をもって出かけるといいですよ。

【虫除けミストの作り方】
〈用意するもの〉
容量30mlぐらいのアトマイザー容器(100円均一で売っているものでよい)
精製水(なければミネラルウォーターでよい)
ゼラニウムの精油
〈作り方〉
水30mlが入った容器に精油を12滴(2%)を入れる
よく振って使う(精油は水と混ざらない 時間をおくと分離してくるので、使う前に必ず振って使う)
1週間を目安に使い切る

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年7 月19日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (1)

アロマ DE 快眠

夏本番!
これからしばらく寝苦しい日々が続きそうですが、こんなときこそアロマを活用して質のよい睡眠をとりましょう。

一般的に平均睡眠時間は6~8時間といわれていますが、ナポレオンのように一日3時間の睡眠で十分な人もいれば、何時間寝ても寝足りない人まで、眠りの質は時間よりも深さで決まるといわれています。一度の睡眠中に深い眠りを規則的にとれるのが質のいい眠りといえます。
0705kaimin眠りにはからだの休息である『レム睡眠』と脳の休息である『ノンレム睡眠』があります。
脳は起きているけれど体は休んでいるのがレム睡眠。夢はレム睡眠時にみていると考えられています。一方ノンレム睡眠は、脳は休んでいて、体が起きている状態。ノンレム睡眠中にからだの組織の成長や回復が行われています。いびきをかくのはこの時です。
レム睡眠が30分、ノンレム睡眠が60分、合計90分を1セットとし4~5セット繰り返した後覚醒します。
精神と肉体のリラックスとリフレッシュはこの2種類の眠りがゆったりと交互に訪れることでもたらされます。
精油は医薬品ではないので、睡眠効果をもたらすという表現は薬事法の関係上うたえませんが、国内外の研究結果や実験により、精油が大脳に及ぼす影響も報告されています。
精油成分にリナロール、ゲラニオールなどのアルコール類を多く含む精油は鎮静効果もたらします。一般的に花から抽出される精油はアルコールを類が多く含まれています。
お休みの精油といえばラベンダーが一般的ですが、ローマンカモミール、クラリセージ、ゼラニウムなども鎮静効果が期待できます。
柑橘類は神経症やうつ病に効果があることがイタリアで行われた精神科の臨床例として実証されています。
瞑想の精油として名高いやサンダルウッド(白檀)や宗教儀式に使われていたミルラ(没薬)やフランキンセンス(乳香)などは精神の安定をもたらす香りといわれています。
以前、ローマンカモミールとグレープフルーツとフランキンセンスのブレンドが安眠にいいというので試してみました。カモミールやフランキンセンスは個性的な香りなので、いったいどんな香りになるか、ある意味冒険でしたが、翌朝ぐっすり眠れた私がいました。
趣味で楽しむアロマテラピーではそれほどたくさんの精油を持つ必要はありませんが、手持ちのオイルをブレンドし、自分だけの安眠オイルをあれこれ試してみましょう。
そして暑さに負けずぐっすり眠り、明日もガンバリましょう!

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年7 月 5日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (2)

アロマで防虫

化学合成でつくられた、防虫剤をお使い方も多いと思いますが、防虫剤のお手本も当然植物。
0606boutyuuナフタリン、パラジクロルベンゼン、ピレスロイド系などの防虫剤は発がん性や環境ホルモンの疑いがあるので、自然志向の方を中心に天然素材を使った防虫剤が注目されています。
防虫剤の代名詞でもある樟脳(しょうのう)はクスノキのことで、防虫剤としてだけでなく、強心剤として用いられていました。
だめになりかけたことを好転させるときに「カンフル剤を打つ」「カンフル剤となる」といった表現をしますが、このカンフルは樟脳のことで、鼻にツンとくるようなクリアな香りを「カンファー臭」といいます。
桐の箪笥は高級家具の代名詞でもありますが、ヒノキや、ヒバなど防虫効果のある木材が衣類の収納に使われてきました。
アメリカでは、シダーブロックが防虫剤として使われています。シダーはヒノキ科の植物です。
精油の中には昆虫忌避作用のあるものがいろいろあります。
クスノキ科の仲間で心材から抽出される「ローズウッド」の精油は名前のとおり、バラの様なフローラルな香りが特徴です。
昆虫忌避作用もさることながら、中枢神経系を安定させる働きがあり、慢性的な疲労の改善や、免疫力の低下に対して役立つ精油です。別名「ボアドローズ」、原産地に由来して「カイエンヌ」といった別称を持っています。原産地のブラジルではこの木を1本伐採するたびに新しい木を1株植樹することが政府によって義務付けられています。国を挙げて自然環境や生態系の保全に取り組んでいるのですね。
レモングラスは「ペットのためのアロマ」として評価の高い精油で、デオドラント効果に加え、ノミやダニなどの害虫を遠ざけます。
シダー、ヒノキ、パイン(松)などの精油は防虫効果に加え、空気の浄化、森林浴気分を味わえます。
精油は揮発性の物質ですので、精油だけで衣類の防虫をまかなうのは持続性の点で無理がありますが、クローゼットに精油をしみ込ませたサシェ(匂い袋)を吊るなど、お気に入りの香りを衣類に移香させてみてはいかがでしょう。
アロマの香りに満ちているせいか、我が家は田園風景の中に立つマンションの3階ですが、夏になっても蚊が入ってきません。
人間様にはいい香りでも、害虫にとっては耐え難い香りなのかもしれませんね。
(アロマセラピスト)

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年6 月 6日 (水) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (2)

精油のおはなし ~ネロリ、オレンジ~

精油は一般的なものだけでも100種類以上あります。
ひとつひとつ香りが違うように、アロマテラピーとしての効能も違います。すべての精油の特性を覚え、使いこなすことはそれなりの知識と経験が必要です。
趣味としてアロマテラピーを楽しむための一つの目安として覚えておくと便利なのが、抽出される部位による特性です。
花を見て心が和むように花からとれる精油はリラックス効果が期待できます。植物にとって花部は生殖器にあたりますので、女性特有のトラブルの改善に効果があります。
私たちの祖先は緑に囲まれて生活していました。森での生活は私たちのDNAに受け継がれています。木や草の香りは興奮をしずめ、前向きな考え方ができるよう、心のバランスを保つのに役立ちます。厳しい自然環境のなかで害虫や菌に侵されないための殺菌・殺虫効果は風邪など菌による感染症を遠ざけ、身体を浄化する効果があります。
甘くみずみずしい香りで小鳥や虫を誘う果実からとれる精油は、人間の本能に働きかけ、食欲や体液バランスをあるべき状態にするのに役立ちます。太陽の恵みを受けて育つ果実は心を朗らかにしてくれます。

さまざまな部位から異なる香りをもつ精油が抽出される植物があります。
花びらからとれる精油はネロリといってネロラ公国の王妃が愛したことからこの名がつけられました。ローズと同じぐらいレアバリュー(希少価値)な精油です。ローズのような華やかさはないですが、しなやかで、たおやかな香りをもち、花がゆっくりと開花するように、閉ざされた心を開く力があります。小枝からとれる精油は『プチグレン』と呼ばれます。ネロリを少し研ぎ覚ましたような香りで、ネロリには劣りますがリラックス効果があり、木からとれる精油の特性のひとつでもある免疫機能の促進を助けてくれます。
0419aroma_orangeそして果皮から取れる精油は皆さんもよくご存知のオレンジです。緊張をとき、気分を明るく前向きにし、チャレンジする力を呼び起こします。また胃腸の働きを助け、食欲を正常にしてくれます。便秘に悩む方にはお勧めの精油です。トリートメントで用いることでセルライトを好転してくれます。万人向きの香りで、価格も手ごろな精油です。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年4 月19日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

精油のおはなし ~ラベンダーとローズマリー~

今ではすっかり市民権を得たアロマテラピーはちょっとしたアクシデントによって誕生しました。
名づけ親はルネ・モーリス・ガットフォセというフランスの化学者であり調香師です。ある日の実験中ちょっとしたミスで手に火傷を負ってしまった博士が、偶然近くにあったラベンダーオイルに手を浸したところ、驚くほどの早さで痛みや炎症が回復したのです。それがきっかけとなり、植物のもつ芳香成分の化学的研究が始められ、今日のアロマテラピーに発展していきました。
アロマテラピー誕生の立役者でもあるラベンダーはシソ科の植物で、精油は花穂から抽出されます。同じシソ科の花穂からとれる精油でローズマリーがあります。
一般的に同じ科目の精油は同じような特性を持っているのですが、姉妹でありながら性格が違うように、この二つの精油は相反する性質を持っています。精油の代表選手でもあるので、それぞれの特性についてお話しましょう。

【ラベンダー】
0329lavender_aroma 万病に効果があると言われ、安全性も高く、原液を直接肌に用いることができるので、利用範囲の広い精油です。
香りの好みは意外とはっきりしています。この原因のひとつはラベンダーの香りをまねた人工香料が芳香剤として使われすぎているためではないかと思います。天然のラベンダーの香りは奥行きが深く、逆立った神経にやさしく働きかけてくれます。まさに「癒しの精油」で、イライラ系のストレス解消に向いています。
ルネ博士の逸話からもわかるように炎症を押さえ、皮膚の再生を促すので、ちょっとした切り傷や軽いやけどにちょこっと塗ると傷の直りを早めてくれます。意外と知られていないのが虫除け効果です。プロバンス地方ではサシェとして用いられていますが、これからの衣替えシーズンやハイキングでも活躍します。
【ローズマリー】
0329rosemary_aroma クリアなハーブ調の香りで、頭をスッキリとさせ、精神的な疲れや無気力感から抜け出すのに良い精油ですので、落ち込み系のストレスに効果があります。
ハンガリーの王妃がこの精油を中心とした化粧水「ハンガリー水」によって若さをとり戻し、70歳になって隣国の王から求婚されたという逸話があり、若返りの精油と言われています。どうやら酸化防止効果があるようです。
シャンプーや育毛剤にも使われていますが、育毛に効果があるとようですので、頭髪が気になる方にはおすすめです。

天然の植物はそれぞれの効果を高めるとともに、強すぎる効果を抑制する効果もあります。相反する性質を持つ精油をブレンドしてもちょうど良いバランスを図る力をもっています。これが自然の摂理です。
アロマテラピー初心者の方は、この二つの精油からトライするのもお勧めです。これに柑橘類の精油も1本加えれば、アロマライフはさらに楽しくなります。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年3 月29日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (2)

「やる気」と精油

寒い季節は何もせず、暖かい部屋で一日中だらだらとしていたい気分ですが、そうも言っていられません。
特にこの時期、受験を控えていたり、仕事に追われていると、無理やりでもやる気を出さないと後で大きな後悔をすることになります。

0207aroma 気分を明るく元気にしてくれる精油はたくさんありますが、代表選手は柑橘類です。
柑橘類の香りが神経症やうつ病に効果があることは科学的な研究によって立証されており、香りも万人向きで、やる気だけでなく、食欲を正常にする働きもあります。

レモンは頭脳労働による「頭の疲れ」をとってくれ、ローズマリーやユーカリなどカンファーを多く含むもの眠気を抑えてくれますので、受験生はもとよりパソコンに向かっている時間が長い方はデスク周りに香らせると効率がぐんとアップします。

そして一生懸命お勉強やお仕事をした後は、お気に入りの精油を香らせて頭と身体を休ませてあげましょう。
一般的にラベンダー、ローマンカモミール、ゼラニウムなどは鎮静効果が期待できます。
ローズウッドやパチュリーなどは慢性疲労を回復させるといわれています。

秋から冬にかけてなんとなく気が滅入る、やる気が出ないといった状態が長く続くという方は「冬季うつ」を疑ったほうがいいかもしれません。
「冬季うつ」の症状としては
・気力がでない
・いくら寝ても眠くてしょうがない
・甘いものや炭水化物などを異常に食べてしまう
といったものが、代表的な症状です。
男性より女性の方が圧倒的に多く(男性に比べ約4倍)、一度罹ってしまうと毎年同じ状態を繰り返すようです。
日照時間の減少によりホルモンバランスや体温リズムが狂うことが主な原因なので、寒いからといってお家に閉じこもってないで積極的に外に出てお日様にあたるのが一番の特効薬のようです。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年2 月 6日 (火) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (3)

恐るべしティートリー

0123teatree_1 前回の風邪対策でティートリーを紹介しましたが、ティートリーの「すごさ」をもっと知っていただきたいので、今回はティートリーの話を…

ティートリーはオーストラリアを原産とする精油でユーカリやニアウリなどと同じくフトモモ科の植物です。精油は葉を水蒸気蒸留法で抽出します。

とても生命力の強い植物で木を切り倒しても成長します。

森林植物特有のドライでクリアな香りですが、ユーカリやパインと比べると少し薬品のような香りです。

アボリジニー(オーストラリアの原住民)がお茶として飲んでいたことから名づけられたのですが、お茶というよりこの植物の薬効をよく知っていた彼らは薬湯として用いていたのではないかと思います。

精油が薬品に劣らない治癒効果があることを医学的に証明し、アロマテラピーの発展に貢献したジャン・バルネ博士は第二次世界大戦のとき、ティートリーを負傷した兵隊の治療に用いました。当時、軍隊の救急キットにはこの精油が入れられていました。

ティートリーは免疫力の低下からくる感染症やその為に起こる皮膚障害にすばらしい効果があります。

ちなみに私は口唇ヘルペスの保菌者なのですが、唇がむずむずして、あ!来たなと思ったら、ティートリー精油の原液を塗布します。基本的に精油は原液での塗布は禁忌行為なのですが、ティートリーは原液塗布できる数少ない精油のひとつです。

風邪のときや口臭が気になるときはガーグル液代わりに使ったりします。ただし決して飲まないでください。

ティートリーは殺菌だけでなく殺真菌(カビなど)効果もありますので、水虫でお困りの方は一度試されたら良いですよ。

近年アメリカやヨーロッパではこの精油の成分に対する科学的な研究が行われ、エイズ治療や歯周病など医学の分野でも活用されています。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2007年1 月23日 (火) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (1)

精油の副産物 ヒドロラーテ

精油は水蒸気蒸留法、圧搾法、溶剤抽出法によって抽出されます。

オレンジなどの果皮からとれる精油は圧搾法が、ジャスミンなど花からとれる精油は溶剤抽出法が用いられますが、ほとんどの精油は水蒸気蒸留法で抽出されます。

水蒸気蒸留法というのは…

Fs01 植物に蒸気を当てることによって、芳香成分を含んだ膜が破られ揮発します。

精油成分を含んだ蒸気を冷却すると再び液体に戻り精油と水の二層に分かれます。

精油を取り出した残りの水はヒドロラーテ(特に花からできるものは「フローラルウォーター」)と呼ばれています。

ヒドロラーテは微量の精油と水溶性の植物成分を含んでいます。

中世ヨーロッパでは水薬として飲用されていましたが、アロマテラピーでは化粧水の基材として使われています。

私も愛用者の一人なのですが、ローズウォーターにグリセリンを入れ、好みの精油を数滴入れて使っています。

Fs02 これに巡り会う前は洗顔後すぐに化粧水に始まり、乳液、美容液、クリームといろいろなものを塗りたくっていたのですが、今では洗顔後これ1本だけです。

しかも洗顔は手作りの石鹸。

人の身体には自然治癒力が備わっていますが、肌も同じで、もともとは皮脂のバランスもうまくとれるようになっているのだと思います。

それを無視していろいろなものを塗りたくることによって肌が怠けてしまい、かえって肌のトラブルを生んでいるように思えるのです。

バラやネロリといった精油は、気安く使えるほどお安い価格ではないのですが、フローラルウォーターなら全身にたっぷり使え、しかも市販の化粧水より効果もお値段も言うことなしです。

flairお肌の10秒チェックで冷え・疲れもわかる (スキンケア ハンドブックもれなく プレゼント!)

2006年12 月 5日 (火) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (1)

« | »

アバウト

最近の記事

  • 精油のお話~イネ科の精油~
  • 秋の香り
  • お顔のエクササイズ
  • 化学を楽しむ
  • エコなマッサージ
  • 香り美人
  • 植物の力
  • 髪にいい精油
  • アロマチックな香り
  • 肌メタボ (メタボ肌)
フィードを購読
Powered by Typepad