アロマ歳時記

精油のお話~イネ科の精油~

香りが気持ちを左右する、また過去の記憶が甦るなど、香りのもつ力が大脳に与える影響は少なからずあります。
私の中で秋を代表する香りといえば、前回のキンモクセイの香りです。
この香りを嗅ぐと優しい気持ちになり、人に親切にしたくなります。そして小学校の運動会を思い出します。
もうひとつ秋ならではの好きな香りがあります。
それは稲刈りのあと、おだがけ(写真参照)されている稲の香りです。
大地のオーラを感じる、干草の香りを嗅ぐと、農耕民族のDNAのせいかエネルギーが満ちてくるような気分になります。
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そしてなぜだか小学校唱歌の「村祭り」の歌を口ずさみたくなります。
余談ですが、「村祭り」は、今では教科書から消えています。
なぜかというと、市町村の合併などで「村」がなくなったからだそうです。

精油に中にもイネ科の植物からとれるものがあります。
代表的なものが、みなさんよくご存知のレモングラスですが、バラ様の香りするパルマローザや、オリエンタルで大地の香りのようなベチバーなどがあります。

レモングラスはトム・ヤム・クンをはじめインドには欠かせない香草です。
レモンの香りを濃厚にしたような香りですが、じっくり嗅ぐと干草のような香りも感じられます。
力強い生命力を感じられる香りですので、精神的に疲れているときや、やる気が低下しているときには元気にしてくれる精油です。
ただ香りが強いため、長時間嗅ぐと鼻につく香りになってしまいますので、お気をつけください。
昆虫忌避作用があるので、ペットのための精油といわれており、ノミやダニを寄せ付けません。
水虫(真菌)にも効果があるといわれているので、これからのブーツの季節には役立ちそうです。
無水エタノール(もしくは精製水)で希釈して、お使いください。

2009年10 月23日 (金) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

植物の力

 植物と動物の一番大きな違い、それは言葉が表すように、動くか、動かないかにあります。
動物は、自分に適した環境に移動することができますが、植物は一度そこに根を張ってしまえば、その環境がどんなに苛酷なものであっても動くことができません。
 090520菌が多くはびこるところでは、菌を死滅させる物質(フィトンチッド)を発散させ、虫に食われないよう虫の嫌がる臭いを出し、傷を修復するため樹液を出します。
一方、種の保存のため、種を遠くに運んでもらえるよう、甘い果実で鳥たちを誘い、受粉を手伝ってもらうために、甘い蜜で虫たちを誘います。
植物は周りの環境に合うように進化してきました。そして、生命を脅かす幾多の困難から命を守り、種を保存するため、様々なものを自ら生み出します。
それが、植物が何千年にもわたって生き続ける力なのです。

食料はもちろん衣類、住居、生きることのすべてにおいて、古代から人は植物の恩恵を受け、生き永らえてきました。
残念ながら、近代社会で生きる私たちは、植物の力を利用することがだんだん下手になってしまいました。
科学の発達は劇的に人の生活を変えていきました。それはいいことでもありますが、そのスピードがあまりにも速すぎるため、そのしわ寄せが体や心に現れるようになっていまいました。
21世紀を生きる私たちは、もっと植物を理解し、上手に利用できるよう学び直さなくてはなりません。
私の場合は植物の香りを使ったアロマテラピーでしたが、人によっては、このサイトでも人気の高かった野菜であり、また天然素材の衣類や建築資材に関心を持つ人もいるでしょう。
人それぞれ興味のある分野は違っても目指すものを同じだと思います。

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2009年5 月21日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

信頼のマーク

近頃「ロハス(LOHAS)」という言葉をよく耳にします。
ロハスは「Lifestyles Of Health And Sustainability」の頭文字からつくられた略語。
「人間の健康と環境の保護を最優先し、持続可能な社会のあり方を追及する、新時代のライフスタイル」というのがコンセプトになっています。
簡単に言うと「人にも地球にもやさしい生活スタイルを実践する」ということですね。
ロハス的生き方のひとつに、イタリアから始まった「スローライフ」「スローフード」といった食生活の見直しがあります。

081120日本でも次々と食の安全を脅かされるような事件があり、少し値段は高くても国産の食品を選ぶ人が増えてきているようです。
そしてより安心な食を求める人たちに選ばれているのが有機栽培の農産物。有機栽培された農産物には有機JASマークの表示がされています。
しかし、意外と知られていないのが、有機栽培と無農薬栽培の違い。
ご存知の方も多いと思いますが、知らないという方のために…

「有機栽培」は栽培する年だけでなく、最大3年間、農薬や化学肥料を利用しない田畑で栽培し、なおかつ農林水産省の認可がある認定機関からの認定を受けなければなりません。
そうしたものだけに「有機JAS」の表示をつけることが許されます。「無農薬栽培」は農薬を一切使用しないで栽培をする方法ですが、化学肥料の使用には制約はありません。

アロママッサージは植物油で希釈した精油を肌に塗布します。
精油の成分は皮膚を通して、体内に吸収されます。
またアロマ発祥のフランスでは、医師の管理の下、精油の内服が行われています。

オーガニック製品に関する法律が施行されたEU諸国では、日本人と同じぐらい、もしくはそれ以上に安全性を重視する国民性ですので、精油にも例外なく高い基準の安全性が要求されます。

日本の有機JASにあたるのが、フランスのABマーク。
ABとは「Agriculture Biologique(有機農業)」の略で、フランス政府の厳しい基準をクリアしたものだけに使用が許されています。

もうひとつの表示として、エコセール(ECOCERT)があります。
これはフランスに本社をおく世界最大級のオーガニック製品認証団体で、世界70ヶ国以上が加盟しています。

美しく、健康になるための精油で健康被害があっては元も子もありません。
精油を選ぶときのひとつの目安としてください。

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2008年11 月20日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

国の花 

秋を代表する菊花は桜と並んで国花(法定定義ではなく習慣として)に挙げられています。
「菊の御紋」は天皇・皇室の象徴です。
081023後鳥羽上皇(鎌倉時代)がことのほか菊を好み、自らの印として愛用し、その後歴代の天皇が自らの印として継承し、天皇・皇室の「御紋」として定着しました。

日本には、「不老長寿の薬」として唐から渡来しましたが、その美しさから、観賞用としても栽培されるようになり、現在ではもっともポピュラーな観賞花のひとつです。

キク科の精油にはハーブティーでもお馴染みのカモミールがあります。
お休み前のハーブティーとして知られていますが、精油としてのカモミールもラベンダーに匹敵する鎮静効果があります。
また美髪効果は良く知られており、和名のカミツレ配合のシャンプーも多く出回っています。
花の精油の特徴でもある女性特有のトラブルにも効果的です。

「ローマンカモミール」と「ジャーマンカモミール」の2種類の精油があり、ジャーマンカモミールはブルーインクのような鮮やかな紺色が特徴です。
色の正体であるカマズレンは精油の抽出過程で形成され、強い抗炎症作用があります。
肌のトラブルや皮膚に起こるアレルギー全般の症状を和らげてくれます。
「大地のりんご」を意味する古代ギリシア語が名前の由来となっていますが、ローマンカモミールは、ほのかにりんごの香りが漂います。

もうひとつ、キク科にイモーテルという精油があります。
某アロマ関連ショップがイモーテルを使った化粧品のラインアップを販売していますが、この精油には細胞の成長を促進する作用があるといわれています。
チャクラ(インド哲学でエネルギーの出入口)を刺激し、気の流れを整えるといわれています。
香りを万人向きとは言えませんが、この精油を必要とする人にとっては癒しの香りとなります。

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2008年10 月23日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

端午の節句

五月晴れの空を悠々と泳ぐこいのぼりを見ると初夏の訪れを感じます。Carp_2
端午は月の端(はじめ)の午(うま)の日という意味ですが、午(ご)と五の語呂を合わせて、毎月5日を指すようになり、やがて5月5日を「端午の節句」と呼ぶようになりました。
中国の漢の時代には、この日に蓬(よもぎ)や菖蒲(しょうぶ)の薬草を摘む風習があり、「菖蒲の節句」ともいわれています。

菖蒲と尚武(武道を尊ぶこと)の音が同じことから、鎌倉時代の武家社会では子どもたちが勇ましい武士になるようにと鎧兜(よろいかぶと)、太刀(たち)、武者人形を飾るようになります。
江戸時代に入り、「滝を登った鯉は龍になる」という故事にちなみ、裕福な商人を中心に、庶民社会では男児の成長を願って鯉のぼり掲げるようになりました。
このしつらえが今に伝えられています。
ちなみに五色の吹き流しと三匹鯉が一般的ですが、吹き流しには五行説の色つまり、青・赤・黄・白・黒が使われています。
端午の節句の行事として、ちまきや柏餅をいただき、菖蒲湯に入るというのが風習として伝えられています。香の強い蓬や菖蒲には災いをさけ、邪気を祓う力があると考えられているからです。
節句は季節の変わり目でもあり、体の不調が起こりやすい時期です。植物の力を利用する節句の行事は、植物療法のひとつといえます。先人は生活文化の中に植物療法をうまく取り入れています。行事として伝えることによって次の世代そしてまたその次の世代に自然の英知を伝えてくれているのです。

Syoubuショウブといわれる植物には、サトイモ科ショウブ属の菖蒲とアヤメ科アヤメ属の花菖蒲があります。
アヤメから抽出される精油は「イリス」と呼ばれています。
すみれのような深く甘い繊細な香りです。古代ギリシャ時代から香料としてよく利用されてきました。
採取できる量が非常に少なく、熟成にも時間を要するため、入手が困難で、大変希少価値の高い精油です。
バラやネロリなど花の精油は花びらから抽出されるのですが、イリスは根から抽出されます。土に埋もれた根の中に芳醇な香りを発見した先人の知恵に感謝です。

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2008年5 月 7日 (水) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

男の値打ち

いつの世も、人は疫病の脅威に脅かされてきました。
中世ヨーロッパを襲った黒死病(ペスト)、東南アジアに蔓延したマラリア、世界中で多くの命を奪った天然痘、 毎年命を落とす人が出るインフルエンザ、SARSや鳥インフルエンザは記憶に新しいことであり、最近、子どもたちの間で「はしか」が流行っているようです。

感染したとき生死を分けるのが免疫力。
先日、面白い話を聞きました。
「すべての生命体にとって、種の保存は最大のミッションであり、より強い遺伝子を残すためにより強い種を選ぼうとする。感染症の危険が高い亜熱帯地域では複数の女がより強い男を選ぶため、一夫多妻制の社会が出来上がった」
と言うのです。
学説の信憑性は定かではないですが、なんとなく納得できる話ではあります。

生命体として強い男をどうやって見分けるか。080326aroma
そのひとつに体臭があります。
体臭を認知する方法としてTシャツを使った研究があります。
まず若い男女に、できる限り純粋な体臭を維持する生活をしてもらい、着ていたTシャツを他の被験者にかがせ、好ましいと思う匂いをチョイスしてもらったところ、男女とも、互いに相応しい相手の遺伝子をかぎ分けることができるということです。
好ましいと匂いとは、相互の遺伝子との組み合わせで、感染症に対抗する免疫力の点で子孫の生存をより有利にするものだそうです。

免疫力を高める精油として、ティートリー、ユーカリ、ジュニパーなど樹木系があげられます。また樹木系の精油と並んで、ローズマリー、タイムなどハーブ系の精油は殺菌効果が高い精油です。
フランスの病院では伝染病の予防のために、ジュニパーとローズマリーの小枝を燃やして、空気の浄化をしていました。
メンズエステに通うより、アロマで男っぷりを上げるほうが、もてるかも…

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2008年3 月26日 (水) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

精油のおはなし スパイス

古代社会において香りの強い植物は薬用としても用いられていました。今でも丁子(グローブ)、桂皮(シナモン)は漢方薬の原料として使われています。研究機関によって、スパイスやハーブには生活習慣病や癌の予防に効果があることが科学的に検証されています。

Spice保存技術がまだまだ未熟な中世時代、スパイスはその香りとともに強力な防腐作用があることから、肉料理に欠かせない香料でした。
東南アジアを原産とする多くのスパイスは、シルクロードを経て運ばれるとても貴重な香料で、上流階級だけが使えるものでした。その後、海洋貿易路の発達により、以前より手に入れやすくなったことから庶民にも広がっていきました。スパイスの人気が高まり、スパイスの争奪を巡り戦争まで起こりました。
スパイスを制するものが富を制し、国を制する時代でした。

意外に思われるかも知れませんが、精油はスパイスからも抽出されます。おなじみのコショウやシナモンをはじめ、グローブ、ナツメグ、クミン、スターアニス(八角)などなど…
スパイス系の精油の共通する特徴としては、強壮作用、健胃作用、殺菌作用、鎮痛作用、催淫作用があります。グローブの歯痛を抑える作用は有名です。

香りは皆さんご存知の通り。強く香るので、単品の使用には適しません。料理の仕上げにスパイスで味を整えるごとく、精油のブレンドにほんの少し加えると、香りが引き締まり、奥行きがでます。スパイス系の精油を使いこなせるようになったら、アロマセラピストとしても一人前といえるでしょう。

スパイスを制するものはアロマを制する

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2008年2 月28日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

節分と香り ジャスミン

あっという間に一月が過ぎ、もうすぐ節分。
Aloma0801311節分は季節の節目であり、本来は春・夏・秋・冬それぞれにありますが、現在では立春を節分と読んでいます。
旧暦では節分の前後が新年となります。
四柱推命をはじめ東洋系の占いは年の節目を立春においていますので、節分以前に生まれた方は前年を生まれ年としてみます。

節分の行事として、豆まき以外にも恵方巻きが全国的に定着しつつあります。
恵方はその年の干支によって決まります。今年は戊子年ですので、南南東が恵方です。
干支にはそれぞれ方角や季節が定められています。
また、今では見かけることはほとんどありませんが、節分のしつらえとして、ヒイラギといわしの頭が玄関に飾られます。鬼はヒイラギの棘を嫌い、いわしのように臭いものを嫌がると考えられています。
西洋のドラキュラはにんにくが大の苦手ですが、「悪霊は強い匂いのものを嫌がる」というのは東西洋に共通する考え方ですね。
魔よけの植物として、表鬼門(北東)に柊、裏鬼門(南西)に南天の木を植えると良いといわれています。

ヒイラギはトゲのある葉っぱが特徴のモクセイ科の植物で、白い花を咲かせ赤い実を結びます。

Aloma0801312モクセイ科の代表的な精油はジャスミン。白い可憐な花から抽出されます。
1ℓの精油を抽出するためには800万個の花が必要です。
ローズが精油の女王ならば、ジャスミンは王妃に値します。
柔らかなやさしさの中に、一度嗅ぐと忘れられない深みのある香りが特徴です。
香りによって、冷めた心を暖め、積極的な自信を呼び起こし、前向きに生きるためのエネルギーを充填してくれます。
女性ホルモンに対して効果を発揮するようで、女性特有のトラブルをはじめ、出産を楽にし、母乳の出をよくしてくれるといわれています。
また肌に対する効果として、皮膚の再生を促し、ハリをもたらします。
乾燥肌、敏感肌の方にもお勧めの精油です。
稀少価値の高いぜいたくな精油ですが、美肌ケアに使いたい精油のひとつに挙げられます。

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2008年1 月31日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (1)

クリスマスの香り

街にクリスマスソングが流れ、ウインドーを飾るディスプレイがクリスマス一色になると、なんだか心がウキウキしてきます。
クリスマスはイエス・キリストの生誕を祝う、れっきとした宗教儀式ですが、キリスト教から仏教まで何でもありの日本人にとっては一大イベントのひとつという感があります。

Christmasクリスマスと関わりの深い精油があります。
ベツラヘムの馬小屋で生まれたばかりのキリストのもとに、東方から三人の賢者が三つの贈り物をもってやってきます。
ひとつは黄金、そして残るふたつは没薬(もつやく)と乳香(にゅうこう)という香料です。当時の香料は黄金と同じぐらいの価値をもっていました。
黄金は現世の王を、没薬は医師を、そして乳香は神を象徴するといわれおり、キリストは自らの手で乳香を選びました。

乳香はフランキンセンスと言われ、語源は「ほんとうの薫香」を意味する古いフランス語です。古代から用いられている香料で、紀元前14世紀を生きたツタンカーメンの墓が、現代になって発掘されたとき、一緒に埋葬されていた香壺からは、遥かなる時空を超えて乳香の香り立ちがしたそうです。
没薬はミルラといわれ、古くから宗教儀式に欠かせない香料です。腐敗防止剤としてミイラ作りにも使われていました。ミイラの語源はミルラに由来するといわれています。

両者はともにカンラン科の植物の樹脂から採れる精油です。
木の幹をナイフなどで傷付けると、樹液を出して傷を塞ごうとします。植物にとって樹液は自ら創生する傷薬であり包帯の役割をします。
ミイラ作りに用いられたことからわかるように、抗酸化、抗菌にもすぐれた威力を発揮します。また、皮膚の炎症を鎮め、肌細胞の生まれ変わりを助ける効果があり、古くはスキンケアとしても用いられていました。
炎症による痛みやただれを好転してくれますので、あかぎれ、しもやけ、風邪でのどや鼻がひりひりするときなど、冬に出番の多い精油です。
香りは?
一言で言えば、瞑想的な香りとでもいうのか、かなり個性的な香りです。単独での使用はあまりお勧めしませんが、どの系統の香りとブレンドしてもそれなりに調和がとれます。

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2007年12 月14日 (金) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (0)

サンダルウッド 白檀

環境省は、伝えたいこの香り、残したい風景をかおり風景100選と名づけ、日本の「伝統的香り風景」を後世に引き継ぐ取り組みをしています。

1018byakudan_2西洋に伝えられたアロマテラピーですが、中には東洋的な香りの精油があります。その代表がサンダルウッド。日本では白檀(びゃくだん)という名で知られています。
幼いころから優れた才能を発揮する人をたとえて「栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかぐわし)」といいますが、栴檀とは白檀のことで、ことわざどおり、若木のうちから芳しい香りを発します。

サンダルウッドはインドネシアを原産とする香木ですが、現在最も品質の良いものはインドのマイソール地方で生産されています。
精油は樹齢30年以上の心材から抽出されます。サンダルウッドの人気は年々高まっており、絶滅を防ぐため、インド政府は伐採に規制をかけています。国が率先してこの貴重な木を保護しています。

日本には仏教とともに中国から入ってきたといわれており、宗教的儀式とつながりの深い香木です。線香の材料はもとより、仏像や数珠などの仏具にも使われています。日本では扇子の骨にも使われていますね。心を落ち着かせる香りであることから、夏の暑さによるイライラを解消するために使われているのかもしれません。楊貴妃はこの木で作った宮殿に住んでいたと言われていますが、この香りには催淫作用があると言われています。
 東洋嗜好の西洋人には瞑想の精油として知られており、心を穏やかにし、緊張と不安を和らげる働きがあります。

 熱帯地方に生息する植物ですので、精油の効果として、熱を鎮め、炎症を抑える、潤いを与えるというのが、特徴的な作用です。その昔化粧品として使われていたこともあり、肌を引き締め、肌つやをいきいきとさせてくれます。

男性用の香水にもよく使われていますが、男女問わず好まれる精油であり、皮膚刺激のない精油です。芳香浴から沐浴まで幅広い用途があります。

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2007年10 月18日 (木) カテゴリー: 精油のおはなし | 個別ページ | コメント (1)

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